9月3日~4日の2日間、日本獣医生命科学大学(東京都武蔵野市)でペットの栄養に関する知識を学ぶため、日本ペット栄養学会が主催するペット栄養管理士(C教程)の講習会に参加してきました。今回はペット栄養学の基本的な部分である三大栄養素について、がん患者の栄養管理について、慢性腎不全・心臓病患者の栄養管理について、フードに使われる原材料についてなどとても興味深い講義内容でした。
人間界と同様に、猫の世界でも食事が本当に重要になってきました。動物の栄養管理は本当に大切で、あおちゃん(ロシアンブルー)もアレルギー性皮膚炎によりアレルギー反応が出ます。アレルギーには、igE抗体が関与するⅠ型過敏症のほかにリンパ球が関連するⅣ型過敏症があります。動物病院で獣医師に診てもらえば、アレルギー症状にはステロイドを使用するところも少なくありませんが、ステロイドは一時的に症状を改善することはできますが根本的な解決にはなりません。
ラムを使ったフードでも、それ以外の材料に食物アレルギーの原因物質(アレルゲン)となる食材(米、大豆、ポテト等の穀物)が使用されている場合があります。さらには、牛肉や鶏肉、乳製品、トウモロコシ、動物性油脂に反応する場合もあります。食物アレルギーに反応する場合は複数の種類の食べ物に反応するので、少しでも穀物が入っていれば、米がダメなら小麦もトウモロコシもダメ、といった具合に、ダメの連鎖を引き起こす交差反応が起こります。
フードの改善しを数週間をかけて改善具合をチェックした上で、一度元の食事に戻してみる。当然、アレルギー症状が再発するので、アレルギーがフードの原材料表記を見比べてどこにどの程度の強さで現れるかを細かく記録しながら再チェックを繰り返していきます。ただ、せっかく大丈夫なフードを見つけたのに、ご褒美として、嗜好性の高いおやつ(◯◯◯エキス、タンパク加水分解物、糖類、植物性油脂、増粘剤、調味料、色素等の添加物を含む)を与えることにより、アレルギー反応が再発してしまうことがあります。
ペットである犬や猫の三大疾病はガン・心臓病・腎臓病です。ペットの場合は自分で治療の選択ができません。飼い主である私達が選択しなければならないのです。人はそれぞれ価値観が異なるので正しい答えはないけれど、私自身がもっと動物の疾病や最新の治療方法を勉強することで選択範囲を広げ、その中から私は大切な家族である猫たちの生きる力を信じて、その時にあった治療を選択していきたいと思います。そのために日頃から猫たちの健康状態(排泄状態・食事の状況・皮膚・毛並み・行動・精神状態など)をしっかり把握し早い段階で異常を見つけることができるよう観察をしていきたいと思います。
ロイヤルカナンやヒルズが必ずしも素晴らしいフードとは限りません。特に療養食に関しては使い方を間違えると新たな病気を引き起こしてしまいます。例えばストルバイト用の療養食を継続するとシュウ酸カルシウム結石症を引き起こしてしまうことがあります。療養食は長期的に使用するのは危険です。今は本当に多くのフードを選ぶことができる時代となりました。世の中はプレミアムフードと呼ばれるフードであふれてきました。しかし、その中から本当に安全で、飼っているペットに適したフードに出会うことは非常に難しくなってきています。素晴らしいフードは、必ずしも獣医師が勧めるフードではなく、それらは何も主張せず、じっと影を潜めているからです。単純に安全なフードを食べさせたいだけなのに、安全なフード選びが難しく貴重になってきました。不思議な時代がやってきたと改めて感じます。
ポーと猫の写真館
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