【動物と生きる】頂点捕食者である人と猫・生態系とアレルギー性皮膚炎につて考えてみる

動物愛護について考えてみる。2012年時点でアメリカで猫に起因する動物の死亡数を推定すると、放し飼いの猫（野良猫）により、年間約10〜40億の鳥類、そして約60億から223億の哺乳類を食糧として種の保存のために捕食されているというデータがでています。放し飼いの猫（野良猫）による野生動物の死亡は予想していた数値よりも大きく、アメリカでは鳥類や哺乳類の死亡率としては最大限の理由であり、科学的な鳥や哺乳類の健全な保全を目的とするならば、制作介入が必要とされる事態になっています。2015年7月にもインディペンデント紙によるとオーストラリアでは、絶滅危惧種の保護を目的として今後5年間で200万匹の野良猫の殺処分を行う予定であるとのこと。オーストラリア政府の報告書には、放し飼いの猫（野良猫）により、35種の鳥類、36種の哺乳類、7種の爬虫類、3種の両生類の存在を脅かす存在となっている。

殺処分と聞けば愛猫家は特に反対するのだと思う。そこで、キャットフードにについて考えてみたい。ロシアンブルーのあおちゃんもアレルギー性皮膚炎の症状がでる。食物を含めアレルゲンとなりアレルギー反応が起こる。これは私たち人間も同じ仕組である。体内では免疫、つまり異物が侵入した時に退治しようとする仕組みが働いているが、アレルゲンの刺激に対して免疫機能が過剰に反応すると、IgE抗体が過剰に生産され、肥満細胞という名の細胞に結合されると、肥満細胞が爆発（脱顆粒）これにより、皮膚のかゆみなど炎症反応等が生じてくる。

食物アレルギーに対しては、最近では穀物フリーや主原料にこだわったプレミアムフードが販売されている。放し飼いの猫（野良猫）については除くが、家猫の場合、何でもキャットフードを与えればいいという問題ではないのだと思う。猫は犬と違い確実にアレルゲンを現時点で特定することができない。もちろんアレルゲンを正確に突き止めるには、その可能性のあるタンパク質を排除した除去食を与える『除去食試験期間』が必要となる。これには当然時間もかかり、厳選されたフードに対するコストも高くなる。もちろん医療費も必要となる。しかし、実際には本当に低アレルギー食が少ないのが問題なのだと思う。

コストの安いフードは第一主原料とされる大豆、コメ、ジャガイモが使用されている。食物アレルギーというのは主原料だけの問題ではなく、交差反応により全て排除しないかぎり防ぐことはできず、非常に生産コストが高くなっていきます。より小さい単一のフードが必要となってくるのだと思います。そこで次に考えられるのが、主原料をそもそも変える。つまり食物アレルギーのアレルゲンは総じてこれまで食べてきたものに反応する傾向が強いため、免疫反応が起こらない食べたことのないものを与えれば解決するのではないかと考えます。そこで、出てくるのがタンパク質を得るために主原料としてワニ、サメ、カンガルー、ダチョウ、鹿、ウサギなどの嗜好性のある肉を使うということになります。

結局のところ、猫の食事のためにワニ、サメ、カンガルー、ダチョウ、鹿、ウサギが殺されることになります。それも猫のアレルギーに対応するために。これはどうなのでしょうか。猫を守るために実際には別の動物が捕獲され、食物連鎖や自然淘汰とは異なる形で死んでいくことになります。しかも、食物連鎖から考えれば頂点捕食者である猫が、頂点捕食者であるワニを食べるということが自然界において起こりえるのでしょうか。ワニが猫を食べるケースがあるかもしれませんが、猫がワニを食べることは可能性としては限りなく少ないと思います。

人においても猫においても人生そのものが分子レベルの科学の賜物となってしまっている現在、簡単に動物愛護という言葉だけでは解決できない問題が起きているのだと思います。その原因を作り出しているのは誰か。殺処分についての考えは別の機会に書いてみたいと思いますが、私たち人間も猫を含めた小動物だけを愛護している場合ではなくなります。人間も頂点捕食者なのです。もちろん肉だけを食べるだけでなく、かなりの量の植物（野菜）を食べる雑食動物でもあります。国連によると、人口は今後増加し続け2050年までに97億人、2100年には、112億人となります。日本でも年々少子高齢化が進んでいます。この原因を創りだしたのは誰でしょうか。このペースで人口が増えていけば食糧は不足します。その時に何が起こるのかを考えておく必要があるのだと思います。食糧不足の中で私たち人間が頂点捕食者として起こるだろうことについて🐾