あおちゃんが悪性リンパ腫の疑いがあり余命宣告を受けから2ヶ月が経過しました。ここ10日間位で、段ボールの中に入るのも嫌がり、フローリングの冷たいところに座るようになりました。そして、ここ数日の間に目に見えるほどの黄疸が強く発現し、辛くて苦しそうなあおちゃんを見てるがとても辛く悲しくなりました。
ゴールデンウィーク前に動物病院で相談し点滴とステロイド剤の注射をもらい、注射と点滴をその日の状態を診て行っていましたが、食欲も低下し少し前に病院で体重を測ったときより明らかに痩せてきたのがわかります。あまり動くこともなく、暖かい場所ではなく暗く涼しい場所で寝ていることが多くなりました。
私は看護師になり20年以上経ちます。人の死は何度も立ち会ってきましたが猫のターミナルに立ち会うのは初めての経験です。こんなに辛いことだとは思いませんでした。あおちゃんの大きなお目々が見られなくなる、あおちゃんの柔らかく暖かい体、あおちゃんの柔らかい毛並みを触れなくなるなんて考えられない。考えれば考える程つらくて止めどなく涙が溢れ出て止まらない。
最近のあおちゃんの様子を診ていて、あおちゃんにとってどうしてあげることが一番楽になれるのだろうとずっと考えていました。
5月7日(金曜日)、あおちゃんの今の状態や今後の不安を解消するため動物病院の先生に相談しに行きました。かかりつけ医の先生は獣医師でもある息子さんと一緒に診察をし、日々動物や動物を飼う家族に寄り沿い、常に笑顔で接してくださる動物病院の先生です。先生は72歳。50年近く獣医師として働いており、たくさんのワンチャンや猫ちゃんを診察している先生です。先生の基本方針は動物に無理や負担をかけない治療を心がけ、痛みや不安を最小限に抑え、猫や飼い主にも生活の質を高め、猫が猫らしく生きていき、この先どう過ごしたいかの希望を大切に聞いてくれるそんな動物病院です。
また、保護猫活動もしておりたくさんの猫ちゃんも診ている先生です。今後、あおちゃんを病院に連れて行くつもりはありませんが、今日が最後と思い診察をしてもらいました。今後、あおちゃんがどうしたら楽になれるか辛くなく最期を迎えられるか先生に相談しました。
先生はどんな時でも笑顔を絶やさず、とても話しやすく、病院に入り先生を見た瞬間に私は泣きそうになってしまいました。先生は「どうしたの!泣いたら猫ちゃんはわかっちゃうよ!猫ちゃんのためにも泣いちゃっだめだよ!」暖かい言葉と優しい笑顔でと言われました。
診察をしてもらい黄疸がかなり進み、食欲も低下していること、涼しい場所に行きたがることを伝えました。先生も「黄疸がかなり進んでるね。たまに自然に治癒する猫ちゃんもいるんだけど、数日して薄くなてきたらいいんだけどね。あとは死が近くなってくると冷たい場所にいく子が多いね。」と言われました。
あおちゃんが猫が猫らしく過ごせれる環境を整えてあげたい。それが私の最初からの思いです。先生に単刀直入に聞きました。「先生だったらどうしますか?」と。先生は、即答で「何もしない、自然に逝かせてあげる。息子とは意見が喰違ることもあるけど、自然界の動物は誰も助けてくれないよ。自分の身は自分で守るんだよ。それが自然の摂理であって、その子の生命力なんだよ。生命力が強い子は自然に元気になることもあるし、そうじゃない場合もある。でもこれは仕方のないことなんだよ」と言われました。
体力が落ちてきているあおちゃんに強制給餌をしたり、点滴を打つことはあおちゃんに負担がかかるし、かえってつらい思いをすることになる。先生と相談し、少なめのご飯をシリンジであげて、嘔吐するようになったら給餌はやめる、点滴をすることもやめる、残りのステロイド剤の注射が家に3本あるのでそれは様子見て行う、水は飲んでいるので時々シリンジで口の中が湿らす程度に水分補給をしてあげる、あおちゃんが過ごしたい場所で静かに見守る、ということになりました。
あおちゃんの場合は悪性リンパ腫の疑いでしたが、確定診断をつけるためには高度医療を行っている病院で針生検をしなければなりません。悪性リンパ腫は仮に抗がん剤治療を行っても、再発する可能性が極めて高いのが現状です。もちろん、治療を行うことにより長生きする子もいると思いますが、抗がん剤治療は人間でもかなり辛い治療です。
私は病院で勤務していて、そういう患者さんをたくさん見てきたし、治る見込みがなくても一日でもそばにいたいと思う家族が最後まで治療を望み、気管切開、胃ろう、バルーンを入れたくさんの点滴をし、体がむくみ皮膚から浸出液が染み出している患者さんや、寝たきりで胃ろうを入れていることで肺機能が低下し、毎回鼻や口から吸引する際には本当に飛び上がるほどもがき苦しむ患者さんをたくさん見てきました。
ただ、最後まで諦めずできる限りの治療をすることも悪いことではないと思います。これは人の価値観の違いで正しいとか間違っているとかではないと思います。
私は自分が病気になってもう助からないなら辛い治療は拒否すると以前から決めていました。自然に逝きたいと。何度も看取りをしてきて自然に静かに呼吸が停止し、心臓が停止する患者さんもたくさんみてきました。みなさん最後はとても穏やかな表情をしていました。
あおちゃんも、自然に任せ、苦しまず穏やかに過ごさせてあげたい。
先生に言われ、自分の経験をもとにやっと腹を決めることができました。
あおちゃんを抱きしめることができなくなる時がくるとしても、必ず私の記憶の中にいるし、7匹の猫ちゃんたちも静かにあおちゃんを見守ってるのがよくわかります。猫ってとっても賢くて優しい生き物だと感じています。
もう、泣かないと決めた!けど涙がでちゃうこともあるけど、先生にも「猫ちゃんが悲しむから泣いちゃダメ!」と言われたのを忘れず、あおちゃんとの生活を楽しく穏やかに過ごして行きます。
病院の帰りにペットショップに寄り、あおちゃんのご飯を買いました。その時、なんとなく気になったまぐろジャーキーまたたび入りのおやつを見つけ、自然と買ってしまいました。帰りの車の中で、食べるかな・・・と思いながらもあげてみたら「なんじゃ!これは!くれ!食べる!」と3本も食べてくれました。それだけで幸せな気持ちにさせてくれるあおちゃん。ありがとう!
5月7日(金)お昼は少しの給餌と水分補給、夜は自力で2階から降りてきてくれてカリカリご飯を15g食べてくれました。一生懸命に生きているあおちゃん!いつもいつもありがとう!そして、あおちゃんを見守ってくれている7匹の猫ちゃん!いつもいつもありがとう!
猫ちゃんとの奇跡的な出会い、猫ちゃんと一緒に見てきた景色と暮らし。本当に幸せです。
でも、ねぇ、もうちょっと。ねぇ、もうちょっとそばに寄っていてもいいよね。
あおちゃんを優しく抱きしめていてもいいよね…
今も、これからも永遠に愛してる。8匹の猫ちゃんと私は永遠にずっと一緒だよ!
あおちゃんと巡る巡る季節と時間の中で、幸せが続きますように
星に願いを込めて…