くうちゃんが見当たらないと思って探したら・・・
エアコンの上で香箱座りでリラックス中・・・
かいちゃんを誘い2ニャンで遊んでいました・・・
器用に登るので、カーテンレールの上も掃除しないと・・・
まだ、体が軽いのでの元気ハツラツぅ~な猫ちゃんです(^▽^)/
怪我だけはしないでね(>_<)
目次
ポーと猫の写真館
日本の医療とTPP(19)
ビッグファーマーは、ワクチン製造にシフトするにとどまらず、もっとコストパフォーマンスのよい方法を編み出しました。それは、アメリカ政府に製薬会社の仕事の肩代わりをさせるという大変危険なアイデアでした。
実際、アメリカ政府のNIH(国立保健衛生研究所)は、ついに自分で製薬会社を始めることにしたのです。それが「NCATS(National Center for Advancing Translational Sciences)」という組織です。簡単にいうと、政府ー製薬会社連盟となった国立研究所です。官民一体といっても、組織の資金源は国民の税金です。国民の税金でおこなった研究の成果をタダでビックファーマがもらえるという、願ってもない研究機関がアメリカ政府の肝いりで創設されたわけです。2012年には約318億2900万ドルもの予算、つまり国民の税金が計上されています。
NCATSは、表面的には1995年以来毎年、新薬の認可がますます少なくなってきている状況と利益の出ない稀少病に対する新薬・技術開発の必要性を謳って設立されました。しかし、それはあくまでも国民向けの宣伝にすぎません。本当はビックファーマの新薬創造での研究費削減を穴埋めするために組織されたのです。
ロックフェラー直轄のファイザーやメルク社などのビックファーマは、過去1年で何千もの自社の基礎医学研究者を解雇(レイオフ)しています。これは、株価を上げるだけの目的で行われたものです。その代わり、国民の税金で新薬開発から臨床実験までやらせることを思いついたのでした。このような組織の設立は、なぜ危険なのでしょうか。
薬の開発とそれを認可・管理する者が同一だとすれば、どうなるでしょうか。自分の開発、実験した薬に対する査定が甘くなるのは目に見えています。これこそ自己の規律を失ってしまう「モラルハザード」の典型ではないでしょうか。もとより、ビッグファーマは歴史的に新薬などの研究資金の2倍の資金を広告管理費などに費やしています。研究員などの従業員を解雇しなければならないほど、研究資金が枯渇しているわけではありません。
このような政府ー製薬会社連盟組織をつくる前から、政府と製薬会社の癒着には目を見張るものがありました。NCATSは、その癒着をさらに加速させるものでしかありません。一部の支配層(および支配層がコントロールする産業界)と政府が一体化することを「コーポラティズム」といいます。コーポラティズムは、市場の多様性を否定し、産業を寡占し、国民を統制することを意味します。NCATSの設立はつまり、欧米の財閥のコントロール下にある製薬会社と政府のコーポラティズムを意味しているのです。
このような「医学コーポラティズム」は、製薬会社がコントロール下にある政府が許認可しない薬・治療法をすべて似非化学として排除していきます。その他の治療法・治療薬について有無をいわさない独占状態を国民に強制していくのです。すべての産業を管理・組織化し、それに対する反対や批判を強制的に抑えつける政府のシステムを「ファシズム」と呼びます。「医学コーポラティズム」は、このファシズムと何ら変わるところがありません。日本でも「日本版NCATS」を組織する動きがあり、国民の注視が必要です。
日本医療政策機構(Health and Global Policy Institute; HGPI)公式サイト
つづく・・・