【スノーベンガル】カンフーキャットふくちゃんのアチョ〜♪｜【猫と考える日本の未来】特定保健用食品と栄養機能食品と機能性表示食品と『三ヶ日みかん』

2015年9月8日、消費者庁は静岡県のJAみっかびが申請していた温州ミカンの「機能性表示食品」の届け出が受理されました。2015年4月の制度スタート後、サプリメントや加工食品約80件が受理されていますが、生鮮食品としては初めてとなります。β-クリプトキサンチンはミカンのオレンジ色の色素で、オレンジには、ミカンの1/10程度しかβ-クリプトキサンチンが含まれない。食べると骨粗しょう症のリスクを軽減する効果があるとのこと。今後、ミカンにも多くの種類があるので市場にどのように影響するかは定かではありませんが、みかん農家の皆さんにとっては、大変嬉しいニュースなのかもしれません。

「特定保健用食品」(トクホ)は全性や有効性について国の審査があり、有効性や安全性を人を使って試験しなければならず、企業の臨床試験に多額の資金が必要で、国への申請から審査、販売許可が下りるまでに約2年程度かかり、商品化が限られていました。一方、栄養機能食品はビタミンやミネラルなどが対象で、含有量など国の規格基準を満たせばよく、審査や届け出の必要がなく、科学的根拠の示し方については、チェックの方法があいまいであり、消費者団体などから批判の声が上がっています。

農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)が2005～2009年に閉経した女性に行った調査によると、ミカンを毎日4個程度食べる人は、毎日食べない人に比べ、骨粗しょう症の発症率が大幅に低かったというのが根拠のようです。ミカンに含まれる成分は他にも肝機能維持や動脈硬化を防ぐ効果があり、今後多くの「機能性表示食品」が出てくるということになるのでしょうか。静岡県の特産品であるお茶も「機能性表示食品」に注目しており、JA遠州夢咲(菊川市)は、血圧を下げ、リラックス効果があるとされるアミノ酸「GABA(ギャバ)」を含んだ「ギャバロン茶」を申請する予定。成分にはそれぞれ効能があるため、結果的に全ての食品が「機能性表示食品」とならないことを願います。

日本を代表する果物である『みかん』ですが、お米と同様に出荷量が激減してきました。生産者の高齢化も進み、生産量はここ30年で三分の一にまで減少。消費量に至っては、海外から大量に輸入しているバナナに抜かされているのが現状。バナナは一本で朝食の代わりとなるカロリーがあり、その手軽さが受けています。バナナ以外にもブドウも普及し、種なしブドウから、今では皮まで食べれる品種までが登場しています。便利な食べ方を追求した結果なのかもしれません。

しかし、『みかん』は大勢で食べると美味しく食べられる気がします。これからの季節、年末年始と家族団らんでこたつに入ってテレビを見ながら、剥き方を工夫したり、食べるスピード競い合ったり、白い筋の外し具合で性格が出たり、『みかん』は家族団らんそのもののような気がします。小さい頃は食べ過ぎると手が黄色くなると言われても、甘酸っぱい『みかん』はとても美味しく、懐かしさも感じることができます。

今では、『みかん』は年中食べることができますが、小さい頃は寒くなり八百屋さんやスーパーに『みかん』が並び始める頃には、こたつを出すといった季節感を感じることのできる果物でした。こたつに足を入れテレビを見ながら、なぜか食べたくなる『みかん』。今ではエアコンや石油ファンヒーター等の暖房が普及し、こたつのない家庭が増え、『みかん』の出番が少なくなり、「機能性表示食品」としての再登場といった時代になり少し寂しく感じます🐾