ジャガイモ(ナス科)
【ジャガイモ栽培方法】
必ず3〜4年は輪作を
ジャガイモは連作するごとに収量が落ち、品質も極めて悪くなり、青枯れ病やそうか病などの土壌伝染病が多発します。連作や同じナス科の野菜などを栽培していた所は避けます。
準備
25リットル以上のコンテナを準備する
30cm以上の深さがある大型のもの必要です。土のう袋や直接培養土等の袋も利用できます。底穴を鉢底網で覆い、底一面に鉢底石(赤玉土大粒など)を敷いてから、コンテナの縁から12〜15cmまで培養土を入れます。鉢底にスノコがある場合は、鉢底網、鉢底石は不要です。土のう袋は水はけがよいので底に穴を開け、そのまま植えつけます。栽培には有機質に富み、柔らかく、排水力や保水力のある肥えた土が理想です。植え付けの10日くらい前に、苦土石灰を施し深く耕しておきます。
健全な種芋を選ぶ
自家製産の種芋はウィルスの心配があるので、必ず種芋は信頼できる種苗店で購入しましょう。
植えつけの準備
春:2月下旬〜3月中旬
秋:8月下旬〜9月上旬
種芋の切断
種芋の切断は芋の大きさにもよりますが、切断した一個に対し芽が2個以上残るように、2〜4個に切り分けます。切り分けた種芋が40〜50g程度になるように切り分けます。一つが切り口が腐る場合があるので、天日干しや草木灰・じゃがいもシリカをつけると良いでしょう。良い種芋ならすぐに植えても差し支えないです。
コンテナの中央に植え付け
春:2月下旬〜3月中旬
秋:8月下旬〜9月上旬
ジャガイモの植え付け適期は春分前後が良いと言われています。よく育つのは15度〜20度くらいのときです。ジャガイモは霜に弱く、29度以上になると芋の成長が悪くなります。植え付け時期が遅れると、十分茎葉が成長できず、収穫が望めなくなります。種芋は切り口を下に向けておきます。10cm程度土をかぶせて、手で軽く押さえます。たっぷりと水やりをします。
芽が15cm程度に伸びてきたら、芽かきでよい芽を残す
春:4月中旬〜下旬
秋:9月中旬〜下旬
発芽すると種芋一個に対し、5〜6本芽が出てきます。10cm〜15cm程度になったら、葉が4〜5枚程度の時に大きく元気な一本を残し、ほかは芽かきをします。種芋を傷つけないよう、株元を手で押さえて芽を引き抜くか、ハサミで切り取ります。芽かきをしないと小さな芋ばかりが多く実ります。
芽かき後の土寄せと追肥
春:4月中旬〜5中旬
秋:9月中旬〜10中旬
育成に応じ、つぼみのつくまでに3回行います。一回目は地上に目が出た時に軽く行い、さらに5日くらいおいて、芽が揃う前に2回目の土寄せを行います。3回目はその後15日ほどして草丈が15cm位になった時に行います。
植え付け時の覆土の厚さ約7〜8cm、1〜2回目の土寄せの厚さ約3cm、3回目の土寄せの厚さ約3cm。新しい芋は種芋より上にできます。芋が地上に出ると日に当って緑化し、有害物質であるソラニンが生成されるので、必ず土寄せをします。追肥は生育中に2回、カリ成分の多い肥料を施し、茎葉や芋の成長を助けます。1回目は芽かきの後、2回目は2週間後施し、軽く耕土寄せを行います。
収穫
春:5月下旬〜6下旬
秋:11月下旬〜12上旬
芋は茎葉が黄変期を迎えるとデンプンが多くなり、さらに大きく太り7中旬にかけて成熟します。あまり早く掘ると、芋が傷つきやすく、貯蔵しにくくなるので注意。逆に収穫時期を遅らせると、高温のため腐敗しやすくなる。冷涼な気候を好み、15~24℃でよく育つ。17℃前後でイモを形成し、30℃以上になるとイモが形成されなくなる。
葉が黄色に変わり、枯れてきたら収穫のタイミング。株元の茎を持ち、まっすぐ上に引き抜きます。
「ジャガイモ」「馬鈴薯(ばれいしょ)」の意味は?
江戸時代にインドネシアンのジャカルタから日本に入ってきたため、「ジャガタライモ」になりました。「馬鈴薯」は馬の首につける鈴に形が似ていたからと言われています。
害虫対策
テントウムシによく似ていますが、星の数が多いのならオオニジュウヤホシテントウ(テントウムシダマシ)です。この虫は葉を食害するので、被害が拡大しないうちに取り除きます。