猫ちゃんのキャットフードとTPPについて考えてみたいと思います。日本政府がこのままTPP交渉に参加してしまう危険性があります。現時点では事前協議の段階で、すでに何の国益も守れていない気がします。まずは、TPPの現時点での交渉内容を理解するためにUSTR外国貿易障壁報告書を読んでみましょう。
2013年米国通商代表（USTR）外国貿易障壁報告書 平成25年4月4日 外務省
日本政府は「保険」「透明性／貿易円滑化」「投資」「規格・基準」「衛生植物検疫措置」５つの項目を交渉として挙げていますが、米国側はこの５つの項目に加え、「知的財産権」「政府調達」「競争政策」「急送便」の４項目を加えた９項目を今後の二国間交渉のテーブルに乗せようとしています。
目次
輸入政策
(1) 牛肉輸入制度 ★猫ちゃんにも関係あり
(2) コメ輸入制度 ★猫ちゃんにも関係あり
(3) 小麦輸入制度 ★猫ちゃんにも関係あり
(4) 豚肉輸入制度 ★猫ちゃんにも関係あり
(5) 牛肉セーフガード
(6) 水産品 ★猫ちゃんにも関係あり
(7) 牛肉，かんきつ類，乳製品，加工食品への高関税 ★猫ちゃんにも関係あり
(8) 木材及び建築資材
(9) 皮革製品・靴
(10) 税関問題 ※非関税措置については交渉項目
サービス障壁
(1) 日本郵政 ※非関税措置については交渉項目
(2) 保険 ※非関税措置については交渉項目
ア かんぽ生命
イ 外国保険会社の現地法人化
ウ 共済
エ 保険契約者保護機構（PPC）
オ 保険の銀行窓口販売
(3) 他の金融サービス
(5) 電気通信 ※日本政府仮訳では(4)が抜けているので仮訳原文ママ(5)とする
ア 固定回線相互接続
イ 支配的事業者規制
ウ ユニバーサルサービス
エ モバイルターミネーション（携帯電話接続）
オ 新しい移動体無線免許
(6) 情報技術(IT)
ア クラウドコンピューティング
イ 医療IT
ウ プライバシー
エ IT及び電子商取引
オ 海外からのオンライン・コンテンツの消費税
(7) 司法サービス
(8) 教育サービス
知的財産保護 ※非関税措置については交渉項目
政府調達 ※非関税措置については交渉項目
(1) 建設・建築及び土木工事
(2) 情報通信(IT)の調達
投資障壁 ※非関税措置については交渉項目
反競争的慣行 ※非関税措置については交渉項目
(1) 独占禁止の遵守及び抑止の向上
(2) 公正取引委員会の手続的公正と透明性の向上
(3) 談合撲滅のための手段拡充
その他分野及び分野横断事項の障壁
(1) 透明性 ※非関税措置については交渉項目
ア 諮問機関
イ パブリックコメント
ウ 規制と規制執行の透明性
(2) 商法
(3) 自動車関連 ※非関税措置については交渉項目
(4) 医療機器及び医薬品 ★猫ちゃんにも関係あり
(5) 栄養補助食品 ★猫ちゃんにも関係あり
(6) 化粧品及び医薬部外品
(7) 食品及び栄養機能食品の成分開示要求 ★猫ちゃんにも関係あり
(8) 航空宇宙
(9) ビジネス航空
(10) 民間航空
(11) 運輸及び港湾
猫ちゃんにも影響がありそうな項目はかなりあります。特に「成分開示要求」の項目は９項目には入っていませんが、既に交渉項目には入っています。遺伝子組み換え食品（GMO：Genetically Modified Organismの略)は本当に安全なのでしょうか。現時点では正直判断がつきにくいです。しかし、マウス等の動物実験では良い結果は得られていません。日本は表示義務があるから安全と思われるかもしれません。GMOかどうかはDNA検査をすることにより判断することが可能です。しかし、日本にはDNAの検出が不可能な加工食品には表示義務はありません。具体的には油です。人間の食物なら油を加工して生産するマーガリンやマヨネーズ等です。これも、いずれTPPの影響を受け値上がリしていくと思われます。
猫ちゃんにとって、油以外ならトウモロコシや大豆などの穀類は必要な食べ物でしょうか。猫ちゃんは本来は肉食です。しかし、食物連鎖から考えていけばフードにも含まれます。GMO飼料を使い育てた魚や鳥を原材料に使えば同じことになります。今後は穀物フリーを選ぶのは最低限の常識となるのでしょうか。TPPで成分を表示しなくていいとなれば、何を食べているのかわからない状況になります。
この４月より、キャットフードも変わってきています。穀物フリーの商品が投入され始めました。当然穀物フリーなので価格的にも高くなります。このタイミングで販売されるとは一体何を意味しているのでしょうか。
食の安心・安全がお金で買える時代すらも終わろうとしているのでしょうか。
猫ちゃんの大切な命を守るために、継続的に調べていきたいと思います。
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