にゃぉ〜ん♪だいちゃん猫じゃらし独り占めで大興奮♪｜【猫と考える日本の未来】懐かしい焼きそばの思い出と軽減税率

子供の頃から立ち食いを強く戒められてきました。祭りの屋台で買った焼きそばやたこ焼きや綿菓子ですら、家に持ち帰って、食卓で食べるよう亡き父親に教えられました。では、今になって何故、立ち食いをそれほど忌み嫌ってきたのか考えてみた。いうまでもなく、食は人として欠かすことのできない営みであり、眠りや性と同じく、本能的欲求に基づくものである。ならばこそ、みだりであってはならないのだと思う。

人前で居眠りするのは、みっともないことだし、ましてや性となれば秘めたるものでなければならない。食も然り。食欲の赴くままの姿を晒すのは醜悪以外の何ものでもない。だから飲食店で行列を作るのは慎むべきなのかもしれない。屋台で買って、その場でむさぼり食うのではなく、きちんと食卓について食べる。それは食に対する敬意であり、感謝の気持ちを表すのだと思います。

朝昼晩。家であっても店に食べるにしても、節度を守ることが肝要なのだと思います。本来、人が食べるべき場所ではない所で、異臭をを漂わせて立ち食いするなどもっての外なのだと思います。

そもそも巷に、食が溢れすぎているのではないでしょうか。衣食足りて礼節を知るはずだったのが、食が過ぎたことで、礼節をわきまえなくなってしまった。年末年始、初詣の通りを見れば一目瞭然で、割り箸や使い捨ての紙皿や、トレーがあちこちに散乱し、ゴミ箱から溢れ出ている状態。地面には食べかすが散らばり、カラスや野良猫が狙いを定めています。

今では神社や寺でも、競い合うように多くのフェスが行われています。世界遺産に指定されている場所でも同様にイベントが行われ、結果的に歴史や文化の香りではなく、残飯の臭いが漂っています。食い散らかす。そんな言葉がすぐに頭に浮かぶのが、昨今の食事事情なのだと思います。

私が直接見聞きしたわけではありませんが、父親から戦争が終わった後、食の配給を受けるための、長い列があちこちにできていたそうです。その様子を歴史博物館等で観ると、現在の人気店に並ぶ人々とよく似ています。前を覗き込み、早く自分の番ににならないかと心待ちにする顔。

けれど根本的に異なるのは、前者は餓えに苦しみ、それから逃れるために列を作っているのであり、後者は飽食の上に更に飽食を重ねようとしているのである。どちらが人間として正しい姿か。言わずもがなだと思います。

2016年4月から導入される消費税の軽減税率で「外食」が対象から外れたことを受けて、厳しい競争が続く外食チェーンの業界からは人口減少による市場の縮小や人手不足による人件費の上昇や最低賃金の問題、それにコンビニや食品スーパーが弁当や総菜の品ぞろえを強化していることもあり経営への影響を懸念する声が出ています。

例えば、屋台は外食ということになり軽減税率の恩恵を受けることはできません。屋台で「おでん」を購入した場合、屋台では標準税率で、コンビニで購入した場合は軽減税率で食べることができます。単純な解釈で軽減税率の適用はレストランなどの店内で食べる場合は10％、商品を持ち帰る場合は8％と、税率が異なることになります。

今回の消費税増税と軽減税率の導入に関しては、外食産業ばかりが報道されていますが、目的としては税務システムの総入れ替えと財務省の天下り先の確保が目的になるのだと思います。最近の報道を見る限り、マスコミは軽減税率導入に反対はしていません。それは、新聞が軽減税率の対象に入っているからです。遠い目で見れば、2020年の東京オリンピックの翌年の2021年4月にインボイス方式（納品書又は請求書）の導入が自民公明両党合意で導入する方針を固めています。

今回の消費税増税＋子育て給付金の廃止＋軽減税率導入による事務コストの増大などといった、国の財源不足を国民に転換しようとするシステムはどうなのでしょうか。2015年6月に開催されたG8首脳会合において「ロック･アーン宣言」が採択しました。2011年9月に始まったオキュパイ運動（Occupy Wall Street・ウォール街を占拠せよ）についても結局は、経済的･社会的･政治的な力の頂点にある1％の超富裕者および支配者が、その他の大多数である99％の国民の犠牲の上に成り立っているということを意味しています。

アベノミクスは「世界で一番企業が活動しやすい国」を目指しています。しかし、トヨタを筆頭に大企業が儲ければ儲けるほど大企業の取り分は多く負担は少なくなり、逆に、庶民の取り分は少なく負担は大きくなるという結果がもたらされます。貧困と格差がさらに拡大するだけなのです。法人実効税率が従来の計画より1年前倒しで2016年度より現行の32.11％から29.97％に引き下げられます。これも黒字の大企業にとってのみ有利な政策となってしまいます。

今思えば、小さい頃に屋台で買った焼きそばを家に持って帰って食べる意味が、今になってようやく理解できる気がします。権力に逆らって幸せに生きる方法は必ずあります。幸せに生きる方法について考えてみたいと思います🐾