P.superbum

Platycerium superbum(プラティセリウム・スペルブム)はオーストラリアのクイーンズランド州(東部)、マレーシア諸島の標高0〜750メートルの熱帯雨林に分布している大型のPlatyceriumです。『森の王冠』とも呼ばれています。貯水葉は深く裂け目があり、高さは1.3メートルに達することも。貯水葉の上部は大きく開き、開いた部分には樹木の落ち葉や水を蓄えるカゴのような仕組みになっています。新しい緑色の貯水葉を前面に展開し、貯水葉が枯れると新たなカゴの一部として重なり合っていきます。

貯水葉は左右交互に展開していき、新しい貯水葉は古い貯水葉を包み込むように成長していきます。株が大きく成長することにより楕円形から三角形に近い形の胞子嚢(ほうしのう)を1枚の貯水葉の中心部に1つ形成し、成熟すると茶色くなります。また、胞子葉は外側に伸びていき、その先端は手の指のように下に伸びていきます。

大型のPlatyceriumなので、大きな草体に育てる為には成長に合わせて大きな板やコルク、丸太等に付け替えていく必要があります。他のPlatyceriumと異なり枯れた古い貯水葉が重なりそこに落ち葉等が積み重なる事により保水能力が高く多くの水を必要としません。過剰な水分は株の成長を遅らせ、貯水葉や根の腐敗を早めることに繋がります。古い貯水葉によったできたカゴに水苔等を多く入れることにより水分を保つことができるので、完全に乾いたらたっぷり水をあげることで成長を維持させることができます。胞子から成長し大きな貯水葉が展開する株までに育てるには約7〜8年は必要になります。

【栽培記録】
2019/06/05 小さいコルクから焼杉板に付け替える

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