P. andinum

名前は自生地である(an-DE-num)アンデス山脈に由来しています。
英名(Common Name):American Staghorn(アメリカン・スタッグホーン・ファーン)

P.andinum(アンディヌム)は草丈が高く細長い草姿です。自然環境の中では胞子葉の長さは2メートル以上になるといわれていますが、栽培環境の中では胞子葉は短くなるといわれています。貯水葉の裏表両面にかなり均等で中密度の星状毛で覆われており、貯水葉の裏側は高密度の星状毛に覆われ、先端は低密度の星状毛で覆われています。腋芽(えきが、芽)はっきりしと分かり、周囲は長くて明るい緑色の毛で覆われています。

P.andinumは子株を多く形成するタイプと子株の形成が少ないタイプがあり、ゆっくりと成長します。また、自生地では初夏に貯水葉を形成しその後、胞子葉を形成する傾向があります。胞子葉の先端には、「spore patch」が形成されます。「Spore Patch」とは,胞子が形成される部分です。胞子をその中に形成する胞子嚢(袋状の構造)で、その集まりを胞子嚢群(ソーラス)と呼びます。胞子嚢の形成後も成長を続けます。

P.andinumが他のPlatyceriumよりも高温多湿が苦手であり、成長を維持させるためにも「rhizome(リゾーム、根茎)」が水分過多による根腐れを防ぐためにも風通しとリゾームの乾き具合を確認して水を与えることが重要となります。

P.andinumをP.elephantotisと同じように、明るい光、苔は湿っているが濡れて水分過多にならないように水分管理に注意します。P.andinwnは、小さい株だと「rhizome(リゾーム、根茎)」が根腐れを起こしやすくなるので、少し大きく成長した株から栽培を始めるほうが簡単です。

P.andinumは、アメリカ大陸で見つかるシダ植物です。分布については、ペルーとボリビアのアンデス山脈の東斜面、およそ300メートルの高さに分布していることを除けば、あまり知られていません。

P.andinumの最も近い種は、アフリカのP.elephantotisとマダガスカルのP.quadlridichotomumです。2つの種の胞子パッチの位置は似ており、P.quadlridichotomumにより近いと考えられています。P.andinumの栽培はやや難しい種と見られています。

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